2026年度精密工学会秋季大会学術講演会は、「光かがやく杜の都、未来をテラス精密工学」をスローガンに、東北大学川内キャンパスにて開催いたします。東北支部としては、2015年以来、11年ぶりの開催となります。
今回のスローガンには、2024年4月に運用が開始された、東北大学青葉山新キャンパスにある次世代放射光施設「NanoTerasu(ナノテラス)」への思いを重ねております。日本神話の天照大御神が世の中を照らしたように、精密工学によって生み出される知見や成果が、世界に豊かな実りをもたらしてほしいという願いを込めました。ナノテラスでは、太陽の10億倍以上の明るさを持つ放射光を利用し、ナノレベルで物質構造を可視化する研究が進められています。そこでは、材料科学のみならず、物理、化学、AI、制御、計測、データ科学など、多様な分野が融合し、新たな知の創出に挑戦しています。
精密工学においても、同様に、分野や立場を超えた連携が、新たな研究や技術革新を生み出しています。従来は、大学が基礎を担い、企業が応用・製品化を進める、あるいは企業課題の原因究明を大学が行い対策を提案するといった「分業型」の取り組みが主流でした。しかし現在は、環境問題や持続可能性への対応など、複雑な課題に迅速に向き合う必要があります。そのため、産と学が独立して解を探るだけでは十分とは言えず研究の初期段階から知識や技術を持ち寄り、共に課題を設定し、新たな価値を創り出す取り組みがますます重要になっています。
2日目の特別講演では、「航空機システム電動化の世界的な潮流や技術動向」と題し、秋田大学・秋田県立大学に設置された電動化システム共同研究センターのセンター長である榊純一先生をお迎えいたします。同センターは、電動化システムの研究開発を通じた地域産業創生を目指す、新たな産学官連携拠点として設立されました。榊先生は、秋田大学と秋田県立大学の学長特別補佐ならびに元 株式会社IHI顧問として研究・教育・産業界をつなぐ立場で活躍されております。ご講演では、技術的視点のみならず、人材育成や産学官連携のあり方についても、精密工学分野に多くの示唆を与えてくださるものと期待しております。
また、特別講演後には、同キャンパス内にて懇親会を開催いたします。東北ならではの料理や飲み物を楽しみながら、参加者同士の交流を深めていただければ幸いです。
さらに本秋季大会では、初日に企業による先端技術パネル・機器展示とあわせて、ポスター形式の学生研究発表会を開催いたします。その後には、学生と企業の皆さまとの懇談会を設け、優秀な学生発表の表彰も予定しております。若い世代と産業界との新たなつながりが生まれることを期待しております。
本秋季大会が、新たな知見を得る場となるとともに、人と人、研究と社会をつなぐ機会となり、精密工学ならびに皆さまの研究・活動のさらなる発展につながることを願っております。
皆さまのご参加を、実行委員会一同、心よりお待ち申し上げております。
2026年度精密工学会秋季大会実行委員会
委員長 足立 幸志
